『古典文学の常識を疑う 供

  • 2019.09.15 Sunday
  • 08:20
『古典文学の常識を疑う 供

松田浩 上原作和 佐谷眞木人 佐伯孝弘  編
A5判、238頁、定価 2800円+税
2019年9月10日、勉誠出版発行。

目 次

はじめに

  第一部 上代文学

『古事記』・『日本書紀』の思想    呉 哲男
『古事記』の〈神話〉はいかにして生まれたのか   松本直樹
『古事記』の構成要素が系譜と物語なのはなぜか   谷口雅博
『日本書紀』の編述者の知の基盤はどのようなものか   山田 純
『万葉集』の書記と表現はどのようなものか   松田 浩
新年号「令和」の典拠は現代に何を語りかけるのか   松田 浩
大伴家持は『万葉集』の完成にどう関わったのか   鉄野昌弘
『風土記』と『古事記』・『日本書紀』で神話はどう異なるか   神田典城
『風土記』から見える日本古代   森 陽香
日本の神話はどのように変貌してゆくのか   斎藤英喜
『日本書紀』はどのように読まれたのか   金沢英之
懐風藻と東アジア   高松寿夫
『万葉集』はどのように読まれてきたのか   新沢典子
国語教科書で『万葉集』がどこまでわかるのか   梶川信行
『風土記』はどのように読まれたのか   兼岡理恵
『日本霊異記』は「日本」の仏教説話集か   山口敦史

  第二部 平安朝時代文学

かぐや姫の求婚者達はどのような結末を迎えたのか   岸川大航
物語は離婚と財産分与をどう書いたのか   湯浅幸代
和歌に女歌・男歌はあるのか   高木和子
女流日記は女が女のために書いた文学か   竹内正彦
紫式部はどのような宮廷女房生活を送ったのか   高橋麻織
『源氏物語』はなぜ中世に学問となったのか   武藤那賀子
女人往生・出家作法と疑偽経典は日本人の精神史をどのように描いか   上原作和
平安才女と歳の差婚   阿部好臣
枕草子はほんとうに清少納言が編集したものか   山中悠希
『更級日記』作者・菅原孝標女は本当に『浜松中納言物語』の作者か   福家俊幸
『今昔物語集』の東アジア世界はどのように形成されたか   高 陽
『大鏡』『栄華物語』が国語教材に選ばれるのはなぜか   中島和歌子
日記文学はなぜ巻子装から冊子本に書写されたのか   佐々木孝浩
三島由紀夫は古典をどのように小説化したのか   伊藤禎子

   第三部 中世文学

京極派和歌の独自性とは何か   阿尾あすか
『平家物語』の典拠としての早歌   岡田三津子
擬古物語を文学史にどう位置づけるか   中島正二
『方丈記』『徒然草』は禅宗とどうかかおるのか   荒木 浩
『平治物語絵巻』は何を表現しているのか   滝澤みか
『平家物語』の「作者」をどう考えるか   松尾葦江
『平家物語』は女人往生をどのように描いているか   森 誠子
『曾我物語』はどのように語られたか   二本松康宏
『義経記』と語り物はどのように関わるのか   佐谷眞木人
切支丹能は存在したか   宮本圭造
世阿弥の「幽玄」「夢幻能」「歌舞能」を問い直す   重田みち
お伽草子はどのように異界・異国を表現しているか   宮腰直人
民俗学は説話文学の研究にどのような影響を与えたか   伊藤慎吾
『百人一首』はなぜ流行したのか   谷 知子

   第四部 近世文学

『奥の細道』のネットワークの意味   玉城 司
本居宣長が文学研究に果たした役割は何か   杉田昌彦
狂歌に文芸性はあるのか   小林ふみ子
「仮名草子」をどのように定義すべきか   柳沢昌紀
秋成の学問は創作とどう関わるのか   飯倉洋一
江戸時代の人々は怪異を信じていたのか   佐伯孝弘
草双紙における絵と文はどう関わるのか   佐藤至子
「作者近松門左衛門」とはどういう意味か   阪口弘之
上方歌舞伎と江戸歌舞伎はどのような関係か   武藤純子
江戸時代の出版統制の実態はどうであったか   山本秀樹
古典文学における「個」をどう捉えるか   西田耕三
古典文学において「悪」はどう形象されているか   横山泰子
幕末漢詩における政治性とは何か   合山林太郎


執筆者一覧   

呉 哲男(相模女子大学名誉教授)
松本直樹(早稲田大学教育・総合科学学術院教授)
谷口雅博(国學院大學文学部教授)
山田 純(相模女子大学学芸学部准教授)
松田 浩(編者(→奥付参照))
鉄野昌弘(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
神田典城(学習院女子大学学長)
森 陽香(目白大学専任講師)
斎藤英喜(佛教大学歴史学部教授)
金沢英之(北海道大学大学院文学研究院教授)
高松寿夫(早稲田大学文学学術院教授)
新沢典子(鶴見大学文学部教授)
梶川信行(日本大学文理学部教授)
兼岡理恵(千葉大学大学院人文科学研究院准教授)
山口敦史(大東文化大学文学部教授)
岸川大航(千葉大学大学院融合理工学府地球環境科学専攻都市環境システムコース)
湯浅幸代(明治大学文学部准教授丿
高木和子(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
竹内正彦(フェリス女学院大学文学部教授)
高橋麻織(椙山女学園大学国際コミュニケーション学部専任講師)
武藤那賀子(鹿児島国際大学専任講師)
上原作和(編者(→奥付参照))
阿部好臣(日本大学文理学部教授)
山中悠希(東洋大学文学部准教授)
福家俊幸腸稲田大学教育・総合科学学術院教授)
高陽(清華大学人文学部外文系准教授)
中島和歌子(北海道教育大学札幌校教授)
佐々木孝浩(慶応義塾大学附属研究所斯道文庫長・教授)
伊藤禎子(学習院高等科教諭)
阿尾あすか(奈良学園大学准教授)
岡田三津子(大阪工業大学知的財産学部教授)
中島正二(洗足学園中学高等学校教諭)
荒木 浩(国際日本文化研究センター教授)
滝澤みか(日本学術振興会特別研究員(PD))
松尾葦江
森 誠子(九州産業大学基礎教育センター准教授)
二本松康宏(静岡文化芸術大学文化政策学部教授)
佐谷眞木人(編者(→奥付参照))
宮本圭造(法政大学能楽研究所教授)
重田みち(京都造形芸術大学非常勤講師)
宮腰直人(同志社女子大学表象文化学部准教授)
伊藤慎吾(国際日本文化研究センター客員准教授)
谷 知子(フェリス女学院大学文学部教授)
玉城 司(清泉女子大学人文科学研究所客員所員)
杉田昌彦(朋治大学文学部教授)
小林ふみ子(法政大学文学部教授)
柳沢昌紀(中京大学文学部教授)
飯倉洋一(大阪大学文学研究科教授)
佐伯孝弘(編者(→奥付参照))
佐藤至子(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
阪口弘之(大阪市立大学名誉教授)
武藤純子(清泉女子大学兼任講師)
山本秀樹(岡山大学大学院社会文化科学研究科教授)
西田耕三(元近畿大学教授)
横山泰子(法政大学理工学部教授)
合山林太郎(慶應義塾大学文学部准教授)


編者略歴                      

松田 浩(まつだ・ひろし)
修士(文学一慶應義塾大学)。フェリス女学院大学文学部教授。専攻は日本古代文学(上代文学)。
共著に『法制と社会の古代史』(慶應義塾大学出版会、2015年)、論文に「歌の書かれた木簡と「万葉集」の書記」(『アナホリッシュ國文學』響文社、2012年12月)、「県守の虬退治「妖気」と――『日本書紀』仁徳紀・聖帝伝承の叙述方法と「無為」」(『日本神話をひらく』フェリス女学院大学、2013年3月)、「漢字で書かれた歌集――「人麻呂歌集」の書記と「訓み」と」(『古代文学』古代文学会、2013年3月)などがある。

上原作和(うえはら・さくかず)
博士(:文学一名古屋大学)。桃源文庫日本学研究所教授・法人理事。専攻は平安時代物語文学、文献史学、日本琴學史。
主著に『光源氏物語傅来史』(武蔵野書院、2011年)、共編著に『人物で読む源氏物語』全20巻(勉誠出版、2005〜2006年)、『日本琴學史』(勉誠出版、2016年)などがある。

佐谷眞木人(さや・まきと)
博士(文学一慶應義塾大学)。恵泉女学園大学人文学部教授。専攻は古典芸能、軍記物語、民俗学。
主著に『平家物語から浄瑠璃へ――敦盛説話の変容』(慶應義塾大学出版会、2002年)、『日清戦争――「国民」の誕生』(講談社現代新書、2009年)、『民俗学・台湾・国際連盟 柳田國男と新渡戸稲造』(講談社選書メチエ、2015年)などがある。

佐伯孝弘(さえき・たかひろ)
博士(文学一東京大学)。清泉女子大学学長・文学部教授。専攻は日本近世(江戸時代)文学。
主著に『江島其碩と気質物』(若草書房、2004年)、共編著に『八文字屋本全集』全23巻(汲古書院、1992〜2000年)、『浮世草子研究資料叢書』全フ巻(クレ馮出版、2008年)、『浮世草子大事典』(笠間書院、2017年)などがある。

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●『古典文学の常識を疑う 供戮刊行された。内容は、上記の目次の通りである。全項目を読んだ訳ではないが、初感は、〔日本古典文学研究も悩んでいるナ〕であった。

●私たちの、古典文学研究は、永遠に続くのであろうか。『古事記』や『源氏物語』は、いつまで研究すれば、一段落するのであろうか。

●「仮名草子」「浮世草子」は、どの段階まで進んでいて、終点は、どのあたりだろうか。

●研究完了の作品はないだろうか。未研究の作品は残っていないだろうか。そんなことを、漠然と感じた。